「歌舞伎町卍会」の総会長で、通称"ハウル”と呼ばれた小川雅朝容疑者(33)。去年12月と今年3月に、家出中の16歳の少女にみだらな行為をした疑いで逮捕・起訴されていた。
11月22日に初公判を控える中、東京拘置所で体調が急変して死亡していたことがわかった。自らが「守る」と発言した少女に手を出した事件の真相、そして急死は一体なにがあったのか……。
真相究明の一助となるため、「文春オンライン」が過去に取材・公開した記事を再公開する(初出:2022年6月24日。年齢、肩書は当時のまま)。
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「ハウルの逮捕を聞いて、ぶっちぎりで悲しかったですね。昨日は1日中泣いていました。ご飯配ったり、子供たちの相談乗ったりとか、親御さんも『ここなら安心だ』というほどハウルを信頼していて、1人で広場のゴミ拾いを始めて以来、ずーっと子供たちのために頑張る姿を見てきたので……」(歌舞伎町卍会幹部)
歌舞伎町の子供たちを守ります――。
居場所を失い、歌舞伎町・新宿東宝ビル横の広場に集う少年少女たち、通称“トー横キッズ”。そんな空腹の彼らに炊き出しで食事を提供し、広場の清掃活動などしてきたボランティア団体「歌舞伎町卍会」の「総会長」にして、通称「ハウル・カラシニコフ」と名乗る男こそ、今回逮捕された小川雅朝容疑者(32)だ。
歌舞伎町の“義賊”が露呈した裏の顔
警視庁は6月22日、16歳の少女にみだらな行為をしたとして、小川容疑者を東京都青少年健全育成条例違反容疑で逮捕した。少年育成課によると、小川容疑者は少女が18歳未満であることを知りながら昨年12月と今年3月、少女に「家に来ないか」と自宅に誘い入れ、みだらな行為をした疑いがある。
社会部記者が解説する。
「小川容疑者は卍会の活動で少女と知り合い、『子供たちを守る活動をしている』と言って会に誘い入れました。少女は、小川容疑者に年齢が15歳だと伝えましたが、小川容疑者は『警察に補導された時は21歳だと言うように』と指示していました。少女は昨年8月頃に出会って小川容疑者と計約20回みだらな行為をしたと話しています」
犯行が複数回に及んでいる理由のひとつは、少女が家出をしていたからだ。