警視庁は12月5日までに、渋谷区道玄坂の風俗店「スッキリ」の運営会社の会長・浅田孔明容疑者ら2人を、今年5月から11月、無許可で女性従業員に客の接待をさせていた疑いなどで逮捕した。店は別の従業員の名義で営業許可を取得しており、2人は摘発を逃れるため、名義貸しをさせていたとみられているという。

 11月5日に「スッキリ」が摘発された時の記事を事件の全容解明の一助になることを願い、再公開する(初出・2022年11月10日。年齢・肩書等は当時のまま)。

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「えっ、ガチで潰れちゃったんすか!?」

 渋谷での飲み会の帰りに道玄坂を歩いていた男子大学生3人組は、お目当てのピンクサロン「スッキリ」が11月5日に摘発されたと聞いて愕然とした様子だった。

摘発後も残っている「スッキリ」の公式ホームページ

《圧倒的ロリ系重視の方!》というキャッチフレーズ

 ピンクサロンは法的にはキャバクラなどと同じ「女性店員が接客する飲食店」だが、実際には性的サービスが堂々と行われており、摘発が続いている。

「スッキリ」は、店舗型の手頃な風俗店が少ない渋谷で唯一の、学生の財布に優しいピンサロだった。料金は昼間なら30分7000円ほどで「新宿や池袋に比べると微妙に高い」(大学生)という値段だが、学生証の提示で2000円の割引サービスがあるなど若者からの支持は厚かった。京王井の頭線から徒歩1分の店舗は、大学生からスーツ姿のサラリーマンまで日夜行列ができる人気店だったという。

 摘発後も削除されていない「スッキリ」のブログには、女子高生風のコスチュームを着た女性店員の写真と共に、《圧倒的ロリ系重視の方!》《アニメ声がお好きな方!》《元グラドルの神BODY♡》《エッろーいフ〇ラがお好きな方!》といった過激な文言が並ぶ。「日本一カワイイ素人が多い店」というキャッチフレーズが多用されている。

サイトに掲載された女性店員のひとり

「客から要望があれば全裸になるように女性に指導していた」

 そんな人気店が摘発されたのは、11月5日。摘発の騒然とした様子を全国紙の社会部記者が解説する。

「警察が店に踏み込むと、全裸の20代女性店員が全裸の30代男性客に性的サービスをしている真最中でした。警察はその場で、店長の関根和平容疑者(29)など5人の男性従業員と、客の男性1人、女性店員1人の計7人を公然わいせつの容疑で現行犯逮捕。店には女子大生やフリーターなど18~25歳の女性が70人ほど在籍していましたが、その日店に出勤していたのは15人ほどだったようです。逮捕された従業員は『客から要望があれば全裸になるように女性に指導していた』と供述しており、完全に違法営業が常態化していたようです」