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体系立てられた美術教育を受けていない香取が放つ唯一無二の独創性とは?
少年時代から芸能活動に邁進してきた香取慎吾は、体系立てた美術教育を長年にわたり受けてきたわけではないだろうが、そんなことはまったく問題じゃない。止むに止まれぬ表現への欲求を大きな武器として、いつでも絵を描いてきた蓄積が、香取慎吾に独自の作風をまとわせている。いわば「叩き上げ」の強さと自由さが、香取作品の見どころとなっている。
同時に各作からはバスキア、ポロック、ミロ……。過去の偉大な画家たちの要素を読み取ることもできる。よほどのアート好きで、浴びるように多くの作品を観続けており、それらを創作の糧にしているのだろうことも感じさせる。
ニッポンのポップ・アートの一形態を、渋谷駅前の会場でまとめて観られるとは、なんとも希少な機会である。
INFORMATION
「WHO AM I -- SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR --」
12月7日~2023年1月22日
渋谷ヒカリエ9階 ヒカリエホール ホールA
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