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「俺は赤子の時、川に棄てられた」とウソ、暴走族の頭、コールセンター起業…「広域強盗ルフィ」今村磨人“悪の履歴書”

「俺は赤子の時、川に棄てられた」とウソ、暴走族の頭、コールセンター起業…「広域強盗ルフィ」今村磨人“悪の履歴書”

note

10代後半で暴走族のトップに

 子供の頃から悪の片鱗はあった。勉強ができたわけではないが、頭の回転は良く、口が達者なうえに陰湿。小学校6年生の時、女性担任をいじめて登校不能に追い込む。教頭など他の先生が代わる代わる担任を務めるなど、学級崩壊のきっかけを作った。「学校始まって以来」と、教員たちを悩ませた問題児クラスの中心人物だった。

「中学時代は、他の学校に乗り込んで喧嘩をするなど、不良グループのトップ。最初に彼女が出来たのは中学1年の時でした。それから何人ものギャル系の子と付き合っていた。中3の時に、喧嘩か何かで少年院に入っています。10代の後半は暴走族で、頭をやっていた。市内の大通公園に暴走族が集まるのですが、そこで特攻服を着ている姿を見かけたことがありました」(同前)

中学のクラスメイトたちと

 そして迎えた、ホテルで行われた成人式。今村はすっかり肥えた体を高級そうなスーツに包み、かつての級友たちの前に現れた。

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「風俗で儲かってるから、いいモノ喰ってんだ」

街で出くわした同級生に、こんな声をかけてきたことも

 さらには、犯罪への加担を持ち掛けていた。

「成人式の時、『携帯の契約をしてくれたら、小遣い3万円やるよ』と。犯罪で使う、他人や架空の名義で契約された“飛ばし”の携帯で商売もしていたようなんです。もちろん断りましたが」(前出・同級生)

収容所で撮影した今村

 道内一の歓楽街ススキノで風俗店を経営していたという今村は、街で出くわした同級生に、こんな声をかけてきたこともあった。

「知り合いにシャブ買う人いない? いたら売人を紹介するよ」

 また今村は、一方的に海産物を自宅に送り付けて代金を請求する悪徳商法にも手を染めていたという。