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なぜシリアスなトーンになるのか
加納 一応仕事として、すべての事象に対して面白く言おうって思ってるのに、どうしてもそこだけコンクリートで固めるぐらいカチッとされちゃうんですよね、言葉が。
で、なんでそうなるかって考えたら、まだほんまの人しか声を上げてないからやと思うんですよ。そのトーンで言う人しか声を上げることの意義を感じてない。視聴者だって「いや、薔薇って(笑)」と思ってるけど、それくらいのテンションの人は別にわざわざ言う必要性を感じてない。
ーーそういう観点で言うと、『女芸人の壁』は?
加納 この本に出て、真面目な批判をするか、この本に出るのを断るかしかないって状況なんだと思います。
西澤 本当は、もうちょっとその中間のスタンスだってあるのに。
加納 そうそう。ほんまやったら、この本に出ながらこの本を批判する人もおっていいし、ぐらいの感じでね。
西澤 踏み絵みたいになっちゃうとよくないということですよね。でも、踏み絵化しがちなんです。「どっちなんだ、お前は」みたいな感じで。
撮影=末永裕樹/文藝春秋
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