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「あの人の足音が聞こえるだけで、心拍数が上がって…」名物競馬実況アナに“パワハラ告発” 本人に話を聞くと…

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2人のアナが退職した原因は“中野アナとの関係”

 競馬ファンにはソフトな印象のある中野アナだが、社内での評価は違うのだという。同社のアナウンサーは10人ほど。この5年でAアナとBアナが退職したが、その原因が中野アナとの関係にあるという。

「Aアナは、部長の中野さんがシフトを調整して自分ばかり人気のレースを担当していると不満を持っていた。退社の際に中野さんから『うちの会社の仕事を取ったら、評判を落として業界にいられなくしてやる』と言われたそうです」(同前)

 被害者のひとりBアナが話す。

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「実況だけでなく、伝票処理など日常の業務にもマイルールがあって、それを逸脱すると説教がはじまる。空きスタジオで、一対一になり30分ほど。脚を組みながら『自分勝手なことは許されないぞ』と理詰めにされます。一切笑わずとにかく怖い。激しい言葉は使わないが、精神的に辛くなる。病院に行くと適応障害と診断された。会社の総務にも相談しましたが、『ああいう人だから』と取り合ってもらえませんでした」

「社内にあの横暴を止められる人間はいない」

 同社で働いたことのあるフリーアナウンサーも語る。

「軽い発声障害で声が出づらくなったアナもいた。彼によると、理詰めで自分の価値観を押し付けるような叱責を、何度も受けていた。ある時、突然、声帯が締まって発声しにくくなる症状が出たそうです。中野さんに報告すると、『努力不足じゃないか』と言われた。医者からは原因は不明と診断され、会社に訴えることも出来ず泣き寝入りすることに。大阪に転勤して中野さんと離れたため、症状は回復したそうです」

「実態を知って欲しい」と社員のCアナも取材に応じた。

「あいつのことを恨んでますよ。説教の時は腕組みをして、スタジオの前で本番が終わるのを待ち構えているんです。そして『お前、何なんだ、これは』と喧嘩を売るような口調で叱りつけてくる。一時期、放送が終わる度にやられていました。社内にあの横暴を止められる人間はいません」