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シカゴ・カブス、ついに108年振りの世界一

 ボクは音楽で生計を立てている故、ありそうで無さそうでたまにある音楽と野球が繋がる瞬間にグッときたりするのですが、カブスを代表するレジェンドとロックバンドが繋がり、描いた夢が結実してしまった2016年は一生忘れることはないでしょう。マイケル・ジョーダンが名を馳せる前のシカゴのヒーローだったアーニー・バンクスが、シカゴ出身かつ生粋のカブスファン、そしてボクも大ファンであるエディ・ヴェダー(Pearl Jam)に「カブス賛歌を書いてよ」と頼んで2008年に発表された曲『All The Way』がリグレー・フィールドで演奏されたのが2013年。ヴェダーに呼ばれ一緒にステージで歌ったバンクスは、この日が公の場に姿をみせた最後の日、最後のリグレーでした。バンクスは2015年1月23日、83歳で鬼籍に。2016年8月、そのバンクスのキメ台詞“Let’s Play Two!!”の名の下、エディ・ヴェダー率いるPearl Jamはリグレー・フィールドで再びライヴを敢行し、ヴェダーは再び『All The Way』を歌います。その3ヶ月後、バンクスはもちろん、全てのカブスを愛する人々が夢見た108年振りの世界一を迎えたのです。そのライヴの模様は、タイトルもそのまま『Let’s Play Two』という映画として昨年発表されました。

2016年のワールドシリーズを現地観戦した筆者

 ボクはワールドシリーズ第5戦、何とかチケットを手に入れて現地で観戦、その日のセブンスイニング・ストレッチで『Take Me Out to the Ballgame』を歌ったエディ・ヴェダーを、そして1945年10月8日以来71年振りとなる、カブスがワールドシリーズでリグレー・フィールドにて勝利する瞬間を、何とか首の皮一枚繋がってクリーブランド行きの切符を手に入れた瞬間を、幸運にも生で観ることが出来ました。

 かまやつひろしさんも歌いました。「何かに凝ったり狂ったりしたことがあるかい?」と。ボクの場合は音楽と野球、音楽とシカゴ・カブスに凝ったり狂ったりした結果、昨年からDAZNでMLB中継の解説を担当させて頂く様になりました。今年は2年振りに“Let’s Play Two!!”ならぬ“Let’s Win Two!!”して欲しいと願いつつ、メジャーリーグ全体もこれまで以上に楽しもうと思っております。

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