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〈写真・LINE入手〉「警視正」と書かれた手帳を持ち「俺は公安の警察官僚や」 結婚詐欺で逮捕されたニセ警察官を被害女性が告発

〈写真・LINE入手〉「警視正」と書かれた手帳を持ち「俺は公安の警察官僚や」 結婚詐欺で逮捕されたニセ警察官を被害女性が告発

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都合が悪くなると『秘匿や』『カモフラージュや』と言い訳

 同年秋、A子さんが知人の海外でのトラブルを相談すると、吉川容疑者は「俺が捜査員を派遣する」と豪語。しかし直後に「私情で捜査員を動かしたせいで懲罰や。口座も凍結された」と言い出し、罪悪感に苛まれたA子さんは25万円を手渡した。

「そこから『金に困った』と無心され続けました。さらに『妹を白血病で亡くした』『バディを喪った』などと打ち明けられ、『私が支えなくては』と……」(同前)

 2021年には婚約したが、吉川容疑者は前後して「同僚に借金を返さないと懲罰になる」と120万円、「あなたの家族が警察の身辺調査に引っかかったので裏工作が必要」と50万円を要求。一方で、LINEで高級そうな料理の写真と共に〈長官とごはん〉というメッセージをA子さんに送り付け、銀座で警察庁長官と食事しているかのように見せるなど“偽装”を続けた。

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A子さんにLINEで「長官とごはん」と自慢

 A子さんは時に疑念を抱くこともあったが、「彼は都合が悪くなると『秘匿や』『カモフラージュや』と公安警察らしい言い訳をしたのです」(同前)。