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「櫻井さんは業界を代表する人気声優です。記事が出て、アニメファンや関係者は大混乱でしたよ。10年単位での三股で、しかも途中からは結婚して不倫関係でもあった。業界的には、鈴木達央さんがLiSAさんを裏切って不倫していた時以上の激震でした。

 復帰は不可能なんじゃないかとも囁かれていましたが、これまで所属事務所が具体的な意向を発表することはなかった。『うやむやにして終わるのかな』と思い始めた矢先のこの展開ですから、正直驚きました」

自宅を出て、新宿のスタジオに向かう櫻井孝宏 ©文藝春秋 撮影・上田康太郎

鈴木達央以上の激震 業界内の“本音”

 櫻井は1996年のデビュー以来、第一線で活躍を続けてきた超人気声優。「コードギアス」シリーズの枢木スザクや、「物語」シリーズの忍野メメ、近年も「おそ松さん」のおそ松、「鬼滅の刃」シリーズの冨岡義勇、「ジョジョ」シリーズの岸辺露伴や「平家物語」の平重盛、「呪術廻戦」の夏油傑など数多くのキャラを担当。新番組も多数控えている状況だった。

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 それゆえ、世間的には不倫騒動の衝撃が幾分か落ち着いても、櫻井の名前が出るたびに動揺するアニメファンや業界関係者は多かった。特に3月25日、「呪術廻戦」2期の公式サイトでPV第1弾が公表され、「夏油傑:櫻井孝宏」というクレジットが掲載された際には、「アニメファンの意見は真っ二つに割れていた」という。

「呪術廻戦」2期のポスター

「『櫻井の名前は見たくない』『復活するのは早過ぎるのでは』という否定派の意見と、『キャラクターに罪はない』『櫻井さんの声は唯一無二だから続けてほしい』という肯定派の意見です。想定はしていましたが、製作委員会で決まった以上はしょうがないですね。呪術廻戦製作委員会でも、櫻井の“継続”か“交代”かは何度も協議されたと聞いています。ただ、声優たちは内心『ほっとした』と思っている人が多かったんじゃないですかね」(アニメ制作会社関係者)

 この関係者によると、報道後、櫻井の“後釜”を狙って動いていた声優事務所関係者もいたのだという。しかし声優本人らは“櫻井枠”に対しておしなべて消極的だったようだ。