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「彼を愛している。その気持ちに正直に生きたい」

 悪びれた様子をおくびにも出さない葉月に日本中から猛反発が起こったが、彼女は気にもかけず平然と仕事をつづけた。騒動から3年後の1998年に刊行した自著『真実』においては、真田との“禁断の恋”をこうロマンチックに綴っている。 

〈(……)わたしは、自分の気持ちに正直に生きることしか考えていませんでした。好きになった人に、たまたま家庭があったのです。それは、とても悲しいことでした。でも、わたしは今、彼を愛している。その気持ちに正直に生きたい、自分にうそをつくことはいやだったのです〉(葉月里緒菜『真実』p36) 

 自叙伝の刊行に前後して、写真家の篠山紀信が撮影したヘアヌード写真集も発売。50万部の大ヒットを記録する。並の人間であれば奔放さが災いして、たちまち業界からパージされそうなものだが、その“魔性”は仕事仲間をも魅了した。あるテレビ局関係者は、「彼女は目で殺す」とうわごとのようにつぶやく。 

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98年発売のヌード写真集

「打ち合わせなどで同席すると、じっと目を見つめて話すんだそうです。あの目で見つめられると男は『俺に気があるんじゃないか』と勘違いしてしまう。“魔性の女”の所以はあの目にあると盛んに言われていましたね」

球界のプリンスとの密会スクープも

 葉月の妖しい魅力に惑わされたのは共演者だけではなかった。1997年には「週刊現代」が “球界のプリンス”と呼ばれていたイチローと葉月のロサンゼルス密会をスクープしている。

「イチローも葉月も互いを『いい友達』だとした上で、恋仲であるとは明かしませんでした。しかし、本心はどうも別だったようです。イチローは本気だったかもしれませんが、葉月はせいぜい“遊び”程度だったと思います。実際、イチローとのデート報道後も真田広之が葉月のマンションに通っていたと『週刊文春』が報じています」(スポーツ紙記者)

熱愛が噂されたイチロー©文藝春秋

 葉月の自由奔放な生き方は仕事にも及び、映画の撮影をドタキャンしていたことが報じられ、“プッツン女優”というあだ名も付いてしまう。それでも、映画関係者には葉月を起用したい理由があったようだ。

「ある映画会社の社員は『女優としては魅力がある。作品によっては大化けするよ。本当なら専属にしたいくらいだ』と大絶賛していました。本格的なサスペンス映画に出演したらあの色気が映えるんじゃないか、と言っていましたね」(映画ライター)