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焦らず、着実に、その先に…彗星のごとく現れた阪神・村上頌樹投手に期待してしまうこと

文春野球コラム ペナントレース2023

2023/05/24
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 今年彗星の如く現れた若虎ピッチャーはとんでもない存在だった。

 2020年ドラフト5位で阪神タイガースに入団した村上頌樹投手。プロ3年目の今季、開幕一軍をつかみとり4月12日の対巨人戦では7回まで無安打無四死球の完全投球。

 とてつもない結果を残し、その名を全国の野球ファンに知らしめた。

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 その後の登板機会でも自身の投球を見せつけると、5月9日対ヤクルト戦にてサンタナ選手にソロHRを打たれるまで開幕から31イニング連続無失点投球という素晴らしすぎる記録も残す。

 先日発表された3.4月度大樹生命月間MVPも文句無しに受賞し、今まさにノリにノッている若虎投手だ。

村上頌樹 ©時事通信社

約1カ月遅れで見ることができた“村上頌樹”の素晴らしい投球

 実は、私が彼の活躍をきちんと目にしたのは皆さんよりもほんの少し後だった。

 私事にはなるが普段は声優をしており、出演する舞台の稽古~本番期間まで1カ月ほど野球をきっちりとリアルタイムで観られない生活が続いていた。

 そんな中でも村上投手の活躍はネットニュースや役者仲間からも聞いており、この目でそのピッチングを見られる日を心待ちにしていた。

 いざ舞台期間が終わり、録り溜めておいた試合を見終えると……

 その正確なコントロールや球速140km半ばで次々と打者を牛耳る変化球。キャッチャー坂本選手との相性や信頼関係も抜群のようで、見ていてとても気持ちが良かった。

 またとんでもない選手が出てきてしまったなぁ……

 そんな事を思った矢先、防御率0点台で迎えた5月16日の対中日戦。

 不運な判定にリズムを狂わされた場面もあったが、5回を投げぬき見事勝利投手に。

 この日の村上投手はどこか調子も万全では無かったようにも見えたが、苦しみながらもきっちりと自身の投球をし、勝ち星を手にする姿は急成長を遂げるエース候補そのものだった。

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