テレビ朝日コンテンツ編成局の中堅社員が、パソコンなどの社内備品を持ち出し、売却していたとして、諭旨退職処分となっていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。テレビ朝日が取材に対し、事実関係を認めた。当該局員は被害全額を弁償し、既に退職しているという。

 テレビ朝日を巡っては、スポーツ局を中心に不祥事が相次いできた。2021年8月8日には、緊急事態宣言中にスポーツ局の社員6人が宴会を開き、酔った女性社員がビルから転落して全治半年の重傷を負った。さらに「週刊文春」は同年9月23日発売号で、別のスポーツ局社員が、ドラえもんがデザインされたピンバッジを転売し、“小遣い稼ぎ”をしていたことを報じている。当時、テレビ朝日は「週刊文春」の取材に、「事実関係を精査の上、厳正に対処します」などと回答していた。

ドラえもんバッジを転売した社員もいた

 だが、再び社員による社内備品の“転売”が発覚した。 

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会社備品の盗難が複数部署から報告

 問題を起こしたのは、コンテンツ編成局アニメ・ゲーム事業部社員(当時)のX氏。30代後半で、過去にはスポーツ局にも所属していた。

「今年に入り、会社備品のパソコン、iPad、デジカメなどの電子機器が何者かに盗まれたという報告が複数の部署から上がっていました。不審に思った社員が調べてみると、ある人物が、備品を転売して金に換える“転売ヤー”として浮上した。それが、X氏だったのです」(テレビ朝日現役社員)

 テレビ朝日中堅社員の平均年収は1500万円前後とされるが、なぜX氏は不正に手を染めたのか。

「最近はアニメやゲームにハマっていた。スマホのアプリゲームの課金をし過ぎて、首が回らなくなったと聞きます。それで社内備品を転売していたのでしょう」(テレビ朝日関係者)