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息子さんはまもなく5歳になる

ダダは今、体もかわいくなりたいと思っているから

 今も川の字で3人で寝ています。男女の関係がなくなっただけで、生活は何も変わりません。変化と言えば、ryuchellは日々かわいくなってますよね(笑)。前からメイクやネイルはしてたので、髪型がロングヘアになるくらいでは動揺しない息子ですが、さすがに体が変わるとなると動揺するかもしれないと思い、ryuchellと一緒にお風呂に入る前日に話したんです。

「お爪をかわいくしたかったら、お爪のお店に行ってかわいくしてもらうでしょ。髪の毛をかわいくしたいと思ったら、あなたもお店に行って髪を切ったり色を変えたりするでしょ。ダダは今、体もかわいくなりたいと思っているから、そういうところに行って体もかわいくしてもらっているんだよ」と説明して。

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 それと同時に、『いろいろ いろんな かぞくの ほん』という絵本を見せながら、「ダダは本当は男の人が好きだったんだけど、それを話すとママが悲しくなっちゃうと思って、ずっと秘密にしてくれてたのね。だからもうダダとママはプリンスとプリンセスじゃなくなったけど、何よりあなたがいちばん大切で大好きなことは変わらないよ」と、「新しい家族の形」を選んだ理由も一緒に話しました。

『いろいろ いろんな かぞくの ほん』メアリ・ホフマン 文/ロス・アスクィス絵/すぎもとえみ訳 少年写真新聞社 2,090円。

 体の仕組みやジェンダーの話は息子が小さいころからしているので、「僕とダダは生理がないんだよね」と理解しています。でも、ryuchellがあれだけフェミニンになっても、呼び方は「ママ」ではなく「ダダ」で変わらないですね。本当にお父さんはかわいくなりたいんだな、というふうに理解しているように見えます。

 激動の一年半を振り返り、「記憶がないくらいあっという間だった」と語るpecoさんの「第二の人生」は始まったばかりだ。

 ryuchellへの思いはずっと高いところにあって、子育てを通して惚れ直すほどでした。だから、正座をしてカミングアウトしてくれた時は体に電気が走ったような衝撃を受けました。でも一方で、母の気質を受け継いでポジティブすぎるのかもしれないですけど、「浮気や不倫より全然ええやん」とも思えたんですよね。人の性という、誰も動かすことのできないことだからこそ、諦めがついたのかもしれません。何より私にとってryuchellは、「夫」の役割じゃなくても一緒にいたいと思えた人なんです。