岐阜県岐南町の小島英雄町長(73)が、町役場の複数の女性職員にセクハラ行為をしていた疑惑がある問題。「週刊文春 電子版」の5月18日公開記事では6人の女性職員の告発を報じたが、小島町長は「セクハラの認識はなかった」と釈明している。
だが今回、小島町長のセクハラ行為の決定的証拠となる音声を「週刊文春」は確認した。
5月18日公開の「週刊文春 電子版」記事では、小島町長に頭を撫でられたり、尻を触られたりしたという女性職員の告発を掲載。さらに下記のような例もあった。
「密室状態の町長室で職員に後ろを向くように指示し、『下着のラインが透けている』と指摘した」
「胸元が開いている服装の職員に屈むように指示し、上から覗いた」
「独身の女性職員に『彼氏はいるのか』『結婚はいつするんだ』と聞き、既婚者の職員には『出産はいつか』と尋ねた」
小誌記事が公開された同日、小島町長は会見を開き、「頭を撫でるということは褒めるということ」、「下着は透けとったので指摘しました」、「(尻を触ったのは)手の甲で1回だけ」、「セクハラという認識はなかった」などと釈明した。
騒動後も町長は「辞めない」と明言
地元報道関係者が現状を明かす。
「町議会は6月22日の会期最終日に、町長の辞職勧告決議案を提出する予定ですが、町長は可決されても『辞めない』と明言。町が設置する第三者委員会の結果を待って進退を検討するとしている。第三者委員会は3名の弁護士に時間給で調査を依頼するため、設置に740万円もの予算を計上。9月に調査を開始し、来年2月ごろに結果が出る見通しです」
だが、実は女性職員たちは以前から、町長のセクハラに対する“自衛策”を取っていたという。
別の女性職員が明かす。
「町長のパワハラやセクハラに悩まされていたので、昨年、女性職員7、8人で集まり、『町長のセクハラについてメモを取るようにしよう』と申し合わせました」
実際、小誌が取材した複数の職員が、メモ帳や携帯端末に「何月何日、どういうシチュエーションで町長に何をされたのか」を記録していた。
さらに小誌は今回、セクハラの決定的な証拠となる音声を確認した。小島町長が女性職員の服装の胸元が開いていることを指摘した際のものだ。