旬な人が深くハマっている趣味について聞く連載「ハマる人」。今回は、バレーボール男子日本代表で、現在はイタリア・セリエAでも活躍する髙橋藍さんが登場です。東京、京都、イタリアでの撮り下ろし写真が掲載されたフォトエッセイ『髙橋藍 カラフルデイズ』も好評の髙橋さん。髙橋さんのマンガ愛に密着したインタビューの一部を『週刊文春WOMAN2023夏号』よりご紹介します。
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アニメのおかげでチームメイトと打ち解けられた
『ワンピース』の最新刊を目にするや否や、「うわぁ!」とまるで子供のように目を輝かせる。遠いイタリアでも、毎週月曜日の『ジャンプ』の発売を、心待ちにしていたほどの漫画好きだ。
「向こうでは、日本の漫画がすごく人気なんです。加入したばかりの頃から、チームメイトが『ラン、ワンピースは見ているか』と声をかけてくれて。僕もワンピース愛は半端ないので(笑)、おかげでずいぶん打ち解けられました」
世界最高峰のプロバレーボールリーグであるイタリア・セリエAで、2年目のシーズンを終えたばかりの髙橋藍選手。チームの拠点となるパドヴァの街には「BANZAI」という日本のカルチャーショップがあるという。
「そこに行けば日本の漫画はもちろんCDやフィギュアがたくさん売っているんです。チームメイトの方が、僕より日本のアニメに詳しいぐらい(笑)」
背中で語るゾロのカッコよさに憧れを持つ
漫画との出会いは小学生の頃。叔父の家で『ワンピース』をたまたま手に取り、ページをめくる手が止まらなくなったことがきっかけだ。その後両親にねだり、クリスマスプレゼントで『ワンピース』全巻を手に入れたという。
「当時すでに60巻近くあったと思います。夢のようなプレゼントでした。どのキャラクターも深みがあって、魅力的で。自分は言葉よりプレーでチームを引っ張っていくタイプなので、特にゾロの背中で語るカッコよさは憧れますね」