こんなにワクワクするカープは初めてかもしれない。あの3連覇した時の胸の高鳴りとはまた違う、心の奥底からじわじわと湧きあがってくるような興奮。若手選手、ベテラン選手のみならずコーチ、そしてカープファンをも巻き込んで一丸となって戦う今のチームは、毎試合新しい魅力を見せてくれる。

 カープは現在2位(7月26日時点)。オールスターも終わり、シーズンも折り返しである。今日はそんな勢いに乗るカープの前半戦を振り返り、名シーンを皆様とともに噛み締めたいと思う。ちなみに振り返り方であるが、今回は「お弁当」で振り返りたい。

「ちょっと何を言ってるかわからない」という方が大半かと思うので説明させていただく。

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 私は娘へのお弁当作り熱が高じて、プロ野球の名シーンをお弁当にするという趣味がある。例えばこちら。

コンタクトを探す達川さん弁当 ©ザ・ギース尾関高文

 こちらは「コンタクトを探す達川さん弁当」。

ハイタッチして肩を脱臼する門田さん弁当 ©ザ・ギース尾関高文

 こちらはブーマーと「ハイタッチして肩を脱臼する門田さん弁当」である。

 このように少々変わった振り返り方ではあるが、カープ史上例を見ない愛に溢れるチームの振り返りとして、広い心で受け止めていただければ幸いである。

お弁当で振り返る前半戦の名シーン

 まずは今年6月14日。野間選手のサヨナラヒットが生まれた試合だ。今年の野間選手は本当に素晴らしい活躍を見せてくれている。チームプレーに徹し、球数を投げさせカープの2番としていなくてはならない存在だ。そんな野間選手が連敗ストップで放った一打は今年の逆転が多いカープを象徴するものだった。笑顔が弾ける野間選手。歓喜のチームメイト。特にベテランの菊池選手は誰よりも野間選手の活躍を喜んでいた。そのシーンをお弁当にしたのがこちらだ。

喜びのあまり膝が顔面に入ってしまう菊池弁当 ©ザ・ギース尾関高文

 題して「喜びのあまり膝が顔面に入ってしまう菊池弁当」だ。ベテランになっても衰えを一切感じさせないこの凄まじい跳躍力。菊池選手の身体能力と野間選手の戸惑いが絶妙にマッチした素晴らしいシーンであった。

 続いては今シーズン大車輪の活躍を見せる矢崎選手。今年この人がいなければ今のカープはなかったと言っても過言ではない。去年から中継ぎを任され、佐々岡さんが新井監督に繋いでくれたカープの守護神である。そんな大事な場面で登板する矢崎選手は独自のこだわりがある。

「矢崎選手は試合前に必ず座禅を組み精神を集中させるんです」と元チームメイトの中田廉さんは言う。あれだけの重圧があるポジションだ。座禅は大事なルーティンの一つなのだろう。さらに中田廉さんは言う。「先日僕の誕生日にメッセージとスタバのギフトカードを送ってくれたんです」。いつも厳しい表情を崩さない矢崎選手だがこんな優しい一面もあるのだ。