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読売新聞の元社長も朝日新聞の論説委員も、忖度はなかったと主張してる点で同じ。しかしそれは「下世話な週刊誌」に新聞が取材力で負けたということでもある。
ちゃんと言っておくとゴシップとか都市伝説扱いにしていたのは読者(私)もそうだった。だから一方的にやーい、やーいと糾弾するつもりはない。
ただ、ここ数年で #MeToo運動が起き、ハリウッドのプロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの過去の性的暴行が報道されたとき、日本の新聞記者はジャニーズ問題に「なぜ目を付けなかったのか」は単純に知りたいのである。
さらに言えば「なぜ報道しなかったか」だけでなく「これからどう報道するのか」が現在の重要な点だと思う。
聞こえてこない「現場の記者の声」
朝日新聞は6月29日に『長年報じず、新聞・テレビに批判 ジャニーズ性加害問題』という記事で、
「批判受け止め、報道を続けます」 (朝日新聞ゼネラルエディター兼東京本社編集局長・野村周)
という文章を載せていた。
《性加害、とりわけ男性への性加害という問題に対する認識が不足していたことなどが根底にあったと思います》
と書いていた。しかし読みたいのはエラい人の「思います」ではなく現場の記者たちの声や振り返りである。
その代わりなのか、朝日新聞は6月10日のオピニオン欄に中村竜太郎氏を登場させていた。ジャニーズ問題をずっと追ってきたジャーナリストでBBCの番組にも出演した人だ。朝日新聞は5月22日にも『ジャニーズ性暴力疑惑とメディア 元文春記者に聞く、23年間の絶望』という中村氏のインタビュー記事をデジタル版で配信していた。