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いまいちなところ1:独特の縦横比率で相性イマイチなアプリも

 正方形よりもわずかに横長という、独特の縦横比をもつ本製品のディスプレイは、電子書籍の見開き表示やWebサイトの閲覧に適しています。一般的なPCやタブレットのような横長ワイドのディスプレイと比べて縦に長いことから、息苦しさを感じることも少なく、上下スクロールも快適に行なえます。

 その一方、動画のように横長のコンテンツを表示すると、画面の上下に巨大な黒帯ができてしまいます。動画自体の表示サイズも、Pixel 7 ProやiPhone 14 Pro Maxなど大画面スマホでの表示サイズと変わらず、そのぶん重量的にはやや不利です。動画の再生が主な用途で、かつ手に持ったまま使うことが多いのであれば、別の製品を検討したほうがよいかもしれません。

6.7型のiPhone 14 Pro Max(右)との比較。コミックは見開きで、かつひとまわり大きいサイズで表示できます
動画については、画面の上下に黒帯ができるため、6.7型のiPhone 14 Pro Max(下)と表示サイズはそれほど違いはありません。重量があるぶん本製品のほうが不利と言えます

いまいちなところ2:使い方によっては気になる背面の発熱

 本製品を使っていて多少気になるのは、ボディの右側がかなりの熱を帯びる場合があることです。電子書籍を読んだり、SNSやウェブを閲覧するような軽い処理であれば問題ありませんが、動画の鑑賞やゲームなどの重めの処理では、本体右背面を中心に、常時触れているのが難しいほど熱を持ちます。

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 実際にサーモカメラで見ると、このボディ右側はCPUが内蔵されているためか、表面温度が45℃前後まで上昇することがあるようです。熱暴走するほどの高熱でこそないものの、長時間触れていると低温やけどの危険があるため、保護ケースなどを活用して、手に熱が伝わらないよう工夫したいところです。

サーモカメラで本製品を背面側から見たところ。カメラのある左側が熱を帯びています
もっとも温度が高いカメラの左下部分は、45℃付近まで達することもあり、触れている時間が長いと低温やけどが懸念されます

いまいちなところ3:ボディは滑りやすく保護カバーは必須

 実際に使っていて感じる本製品のウィークポイントとして、滑りやすいことが挙げられます。ボディの外周が丸みを帯びていてツルツルとしていることに加え、開く時に指を隙間に差し込みにくいために力加減が難しく、うっかり手からすべり落ちそうになったりと、使っていてヒヤヒヤすることはかなり頻繁にあります。