北海道札幌市の繁華街・ススキノのラブホテルで、恵庭市の男性会社員Aさん(62)の首なし全裸遺体が見つかった事件は、少しずつその全貌が明らかになってきた――。
◆◆◆
事件発生から約3週間後の7月下旬、世間の注目を集めた「首狩り事件」の犯人として道警に逮捕されたのは、札幌市厚別区の精神科医・田村修容疑者(59)と妻の浩子容疑者(60)、そして一人娘の瑠奈容疑者(29)だった。
8月14日には“殺害”した疑いで親子3人を再逮捕
容疑者逮捕までの経緯を社会部記者が解説する。
「7月1日の夜、Aさんはホテルで開かれたディスコイベントに参加したあと、若い女性と路上で合流したのち、近くのラブホテルに2人で入室。その後、この女性は翌日午前2時頃、1人で部屋を出る様子がホテルの防犯カメラに映っていました。
それから13時間後の2日午後3時、2人が入室した部屋で頭部のない全裸の男性の遺体を従業員が発見。道警は翌3日に同事案を殺人および死体遺棄事件と断定し、札幌中央署に捜査本部を設置。240人態勢で捜査を開始しました。
その後、道警はAさんと一緒にラブホテルに入った人物を瑠奈容疑者と特定。7月24日に死体損壊などの疑いで、瑠奈容疑者と父親の修容疑者を逮捕しました。その後の家宅捜索で、自宅2階の浴室からAさんの頭部も発見されました。
そして翌25日には死体損壊などの疑いで、母親の浩子容疑者も逮捕。8月14日にはAさんを“殺害”した疑いで親子3人が再逮捕されています」(#1 #2 #3)
犯行当日、Aさんと待ち合わせてラブホテルに入ったのは瑠奈容疑者1人だったという。瑠奈容疑者は浴室で無防備なAさんを刺殺し、頭部を切断して持ち去った(#3)わけだが、その後の捜査で、犯行の詳細が明らかになった。捜査関係者が語る。