劇団と親会社の思惑がタカラジェンヌたちを追い詰める
明らかな礼の異状。だが、実際の事態は想像よりも深刻だった。劇団関係者によれば、舞台を下りた礼の疲弊は著しく、車イスでの移動を余儀なくされる状態だったという。
なぜ礼はこのような状態になるまで舞台に立ち続けなければならなかったのか。映画演劇評論家の薮下哲司氏が言う。
「礼さんをはじめトップスターは、週に1度の休みも機関誌の取材やCSの『宝塚歌劇専門チャンネル』出演にあてることが多いと聞きます。特に礼さんへの期待は大きく、出ずっぱり歌いっぱなし。持ち前の体力と実力で期待に応えようとしているのでしょうが、それに劇団側が甘えてしまったのかもしれませんね」
タカラジェンヌたちが追い詰められた背景には、劇団と親会社の思惑もあった。
「阪急阪神HDの角和夫CEOは、株主総会でコロナ下の休演を指摘されると『代役公演を積極的にしたい』と発言し、代役を使ってでも公演を優先する方針を打ち出しました。これで劇団としては休演しづらい雰囲気ができてしまった」(別の劇団関係者)
50年に1人の逸材と称えられるトップスター礼真琴の身に何が起こっていたのか。8月22日(火)12時配信の「週刊文春 電子版」および8月23日(水)発売の「週刊文春」では、礼の置かれた現状や、喉に起きていた“異変”、宝塚歌劇団内の軋みなどについて詳しく報じている。
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