Q 関東大震災から100年――地震の多い日本は、当時の出来事から、何を学んだでしょうか?
9月1日で関東大震災から100年が経ちました。その後も大きな地震が何度も日本を襲いましたが、振り返ると、関東大震災における大きな「学び」とは何だったと感じますか?(70代・男性・無職)
A 「学び」はまだまだです。それでも……
まずは「大地震があると、火事が起きる可能性がある」ということを多くの人が知ったことです。
その結果、「グラッと来たら火の始末」という標語が定着しました。ところが、グラッと揺れると慌てて火を消そうとして転んだり火傷をしたりする人が出るようになり、いまは「地震だ 身を守れ!」がスローガンになりました。
さらに耐震性に優れた建物が増えました。大地震で破壊されても中の人を守るという建物が増えたのです。また、全国に多数の活断層の存在が確認され、「いつ地震が来てもおかしくない」という認識が広がりました。
その一方、阪神・淡路大震災や東日本大震災では大きな被害を出してしまいます。「学び」はまだまだです。それでも「地震の予知」はできませんが、「地震が来ても被害を最小限に抑える」ことは少しずつ進んでいると思います。