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犬だって腸内環境が整っていたほうがいい…愛犬の健康寿命を延ばすために「えさやり」と「散歩」で知っておくべきこと

source : 提携メディア

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しかし、長寿グループは「ペットフードのみ」の割合が低く、「手作り食」の割合が高かったのです。

この調査では、「ペットフードが犬の健康に悪いとは言い切れないが、手作り食のほうがよい」と結論づけています。

「高級ドッグフード」が健康にいいとは限らない

「高級ドッグフード」も飼い主さんの誤解が多いものの1つです。高価なドッグフードがよくて安価なものが悪い、というわけではないのが、ペットフードの難しいところです。

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実際、高級ドッグフードを与えているのに、皮膚がボロボロになってしまった、下痢をしてしまったといって、クリニックに来る犬もいます。

フードを安価なものに変えたら元に戻ったという、嘘のような話です。

飼い主さんを責めているわけではありません。高級なフードを食べさせているのは、ペットの体を思う気持ちがあるからこそでしょう。

でもそれが犬の健康を害してしまうことがあるのです。

失うのは健康だけではありません。お金も失います。

飼い主がよかれと思って与えたり、なんとなく使ったりしているものによって、健康を害するだけでなく、お金もなくしていることを「ペット浪費」といいます。

何を隠そう、「ペット浪費」は飼い主さんへの警鐘ワードとして私のクリニック(ペットクリニックZero)が考えた言葉です。

そこには年々犬の診療費が上がっている現実があります。

今のままでは、犬の年齢とともに医療費はどんどん増えていくばかり。

「食」を見直すだけで、ペット浪費を抑えることができると私は確信しています。

犬も腸内環境が大事

腸と免疫力が深くかかわっていることはご存じの人も多いでしょう。

腸には免疫細胞が多く存在しており、腸が健康なら免疫力が高いとか、健康寿命の鍵は腸内環境が握っているなどとよく聞きます。

これは人間だけの話ではなく、犬も同じです。

腸内環境を整えることで、病気にかかりにくくなるのです。

そのために大切なのは、やはり「食事」。高齢期に入る前からいろいろな食べ物を食べることが、健康長寿の秘訣(ひけつ)です。