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児童ポルノサイトにわが子の写真が…インスタに160万件ある「#運動会」動画が危険な理由 「なんでいけないんですか」と怒る親も

source : 提携メディア

genre : ライフ, 社会

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一方で、背景に学校や園などの建物が写っていたり、一緒に並ぶ友達の顔もはっきりわかる写真や動画も多く投稿されている。体操服には校章等がついていることが多く、そこから園名や校名などが簡単にわかってしまう。

ある親子でのかけっこ動画では背景にテントが映り込んでおり、テントには小学校名がはっきり読み取れた。別の子どものかけっこ動画は、友達の顔こそモザイクで消されていたが、体操服の胸に名前が書かれており、読める状態となっていた。

TikTokでも「#運動会」は8億8590万再生、「#運動会リレー」は3160万再生などと人気だ。こちらもやはりInstagramと同様に顔がはっきりとわかり、園名・校名などもわかる状態となっているものが多い。冒頭の保護者のように、心配する気持ちもよく理解できる。

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なぜ親たちはSNSに子どもの写真を投稿するのか

保護者はなぜSNSに子どもの写真や動画を投稿するのだろうか。

0歳から小学校高学年までの子どもを持つ保護者を対象としたピクスタの「子ども写真のSNS投稿に関するアンケート」(2023年3月)によると、子どもの写真をSNSに投稿する理由は、「家族や友達に近況を伝えたい」(54.5%)と「子どもの成長の記録として残したい」(52.1%)が約半数を占めた。「同じ年頃の子どもを持つママ友・パパ友と繋がりたい」も28.8%と、約4人に1人いる状態だ。

核家族での子育てはワンオペ育児になりやすく、追い詰められてしまう保護者は少なくない。筆者も経験があるが、「なかなか寝ない」「離乳食を食べない」「夜泣きがひどい」「子どもの預け先がない」など、子育てに悩みは尽きない。そんなときに、先輩パパ・ママからの情報や、同世代の子どもを持つパパ・ママからの励ましが助けになったり、救いになったりすることは多い。

知人友人などへの成長報告に使える上に、あとで見返すと成長記録として楽しめる部分もある。SNSへの子どもの写真投稿には、たしかにメリットもあるのだ。

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