歴史的な会見だった
NHKが報じた『ジャニーズ事務所会見 会場に質問指名の「NGリスト」』というスクープ(10月5日)。記者ら6人の名前と顔写真が掲載されたリストがあったという件。この報道で流れは一気に変わった。
NGリストは事務所側が主導したのではなく会見を仕切ったPR会社がやったという説明だった。だとすればこれは記者会見論だけじゃなく、今まで言われてきた「ジャニーズ忖度」が見事に可視化されたとも言える。歌番組等では番組側がジャニーズに忖度して出演できない人やグループがいるという指摘はずっとあった。皮肉にもそういった縮図が見えた歴史的な会見だった。
もちろん「本当にNGリストに事務所はノータッチだったのか」という疑念もあるが、NGリストがバレた際の最初の言い訳からしてジャニーズへの忖度が丸見えとなったのだ。ガラガラと凄い勢いで何もかもがバレていく。子どもの頃にニュースで見た東欧革命や独裁政権の崩壊を思い出してしまった。
もう一度会見を。ルールは…
ジャニーズ側が本当に膿を出して再出発というなら、もう一度記者会見をやるべきだろう。次は時間無制限、関連質問もあり。ルールは互いのプライドのみ(byアントニオ猪木)。こういうルールなら記者側の力量も問われるだろう。
あと、NGリストがあるならもっとうまく利用して欲しい。司会者が指名する際に「その白いシャツの……」とか「メガネの……」と言うあの時間がまどろっこしいのだ。せっかくNGリストがあるなら「では、鈴木エイトさんの2つ隣りの方」とか「望月衣塑子さんの後ろの席の方」とかNG記者を目安として使用すべきではないか。そうすれば会見はもっとスムーズに進むはずだ(皮肉です)。
そして何より、もう一度原点に戻るべきだと思うのは「478人が性被害を申告、うち325人が補償を求めている」という事実である(実際はもっと途方もないはず)。世界の歴史上でもおぞましい「鬼畜の所業」を直視しないといけない。これに関しては事務所側もNGは無いはずですよね?