写真集に合わせて、ちょっとだけ鍛えました
ロケ地は「古都」を希望したという。京都と葉山を計4日間巡り、鴨川や白川、今宮神社、海岸などを散策。いにしえから連綿と続いてきた時の流れと、津田自身の醸成された雰囲気が柔らかく調和している。
「歴史情緒のある町が昔から好きなんです。ゆったりとした空気感が、写真集のコンセプトである“自然体”とマッチするのではと思いまして。ロケ中は甘いものをたっぷり満喫しましたねぇ。パンケーキでしょう、プリンに、あぶり餅に……。行列必至の有名な喫茶店にも連れて行っていただいて。本当に、グルメ旅行みたいになっちゃいました」
できたてほやほやの写真集をめくりながら、懐かしそうに目を細める。気負わない佇まい、あるがままの呼吸と体温を落とし込んだ『ささやき』は、“津田との旅”を写したアルバムでもある。隣を歩き、笑い、そっと語り掛けてくれる。すぐそばに津田を感じる、非日常な日常へと誘ってくれるのだ。
「古書店で本をめくっているカットなんて、本当に日常の延長線ですね。いちばん力が抜けているかもしれません。中華料理店での僕も“ナマ”の感じ。メニューに迷っていたり、ラーメンを啜ってモグモグしていたり……(笑)。美味しかったですねぇ。とってもシンプルな昭和の一杯でした」
“見たことのない姿”も“見たかった姿”もすべて――キャッチコピーの通り、シチュエーションは多岐にわたる。愛用しているカメラをぶら下げて河川敷を散歩する「等身大のツダケン」もいれば、旅館にて着流しに身を包み、遠くを見やる「しっとり大人なツダケン」も。津田自身が「新鮮」と感じるシチュエーションもあったという。
「これまであまりアクティブな姿を見せてこなかったと思うのですが、今回の僕はバッティングセンターでバットを構えています(笑)。普段スポーツは全然しないです。スタイル維持の秘訣ですか? うーん……時間を見つけてジム通いするくらいですかねぇ。写真集に合わせて、ちょっとだけ鍛えました」