約5万人にひとりの割合で発症する先天性の疾患「トリーチャー・コリンズ症候群」の当事者としての発信をする山川記代香さん。トリーチャーコリンズ症候群は、頬や顎の骨、耳などが形成されないことから、見た目に加え、呼吸や聴力の問題、口蓋裂といったさまざまな困難が生じるという。

 そんな山川さんに、メディアにおける“障害者”の扱いについて話を聞いた。

幼少期の山川さん

◆◆◆

ADVERTISEMENT

メディアの障害者に対する扱いについて思うこと

――前回、「優しそう」とか「真面目」と思われがちだという話がありましたけど、メディアから“完璧な人”っぽい振る舞いを求められたりしますか。

山川記代香さん(以下、山川) 子どもの頃の話に戻っちゃうんですけど、障害のある子たちと一緒に取材を受ける機会があって、テレビカメラの前に出たことがあったんですけど、いざ放送を見てみたら、自分だけ映ってなかったことがありまして。

――トリミングされて放送されたと。

山川 自分だけ映らないような画角になっていて、「私はこういう顔立ちだからメディアには出られない存在なんだ」というのがすごく残っちゃって。

 だけどその後、高校でスピーチをしたことをきっかけに新聞記者の方から取材をしてもらえることになって。すごく嬉しかった反面、“難病少女”という見出しがついたことには戸惑いました。

 

――ご自身の自覚とは違ったと。

山川 大人になってから自分が重度だったことを知りましたが、それまで「難病の子」みたいな意識はなかったんです。

 周りから「優しそう」とか「心がきれいそう」とかって言われるのは、私自身が場の雰囲気に合わせてしまいがちだし、人見知りということもあって、そう見えるのかなって。ただ、メディアが障害者に“いい子”っぽいものを求める風潮があるのもわかります。

――『24時間テレビ』はよく論争になっていますが、山川さんはどんな風に見ていますか。

山川 “お涙頂戴”みたいな言われ方をする番組ですけど、自分はちょっと疑問もありまして。

 というのも、私自身が『24時間テレビ』に出演したことで病気を知ってもらうことができてすごく救われたんですね。だから、“お涙頂戴”だけで片付けられるのは違和感があるんです。