自分がやりたいと思えることを少しずつでもかたちにしていきたい

――ざっくりした質問ですけど、昔に比べて社会は良くなっていると感じますか?

山川 前は「トリーチャーコリンズ症候群です」と言ったところで、「そんな障害があるんだ」「知らなかった」という反応が大半でしたけど、今はSNSでバーっと拡散されていく時代なので、確実に理解してもらいやすくなっているとは思います。

 ただ、差別がなくなっているかというと、そんなこともないと思っていて。私自身が差別をしてしまうこともあるし、全然完璧な人間じゃないですし。

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 ただ、それでも、自分の言葉で伝えていかないと相手には伝わらない、というのは高校でのスピーチで学んだことなので、間違えることがあっても、それをアップデートしながら発信を続けていかないといけないなと思ってます。

山川さんの著書『大丈夫、私を生きる。

――一昨年30代になられたということですが、20代とはまた違いますか。

山川 これまでずっと周りの人に支えられて生きてきて、ある意味、親に言われるがままできてしまったところがあって。だから、本当に今さらなんですけど、「自分は本当は何がしたいんだろう?」という疑問にぶつかっています(笑)。周りには結婚や出産している人が多いですけど、自分にはハードルが高いし、そもそも家庭を持ちたいのかと言われると、それもわからず。

 でも、せっかく5万人に1人という病気を持って生まれてきたからには、自分がやりたい、意味があると思えることを少しずつでもかたちにしていきたいですね。
 

写真=原田達夫/文藝春秋

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