――NHK・Eテレの『バリバラ』が、“裏24時間テレビ”といったかたちで本家の『24時間テレビ』を斬っていましたよね。
山川 『バリバラ』も障害者の方が発信しているので、見た人は「ああ、『24時間テレビ』はお涙頂戴なんだ」って納得しちゃう部分はあると思うんです。
でも、同じ当事者の一人として、私自身はそうは思っていないし、出演した障害者の方は何を言われるか分からない中、覚悟を持って発信しているので、そこは頭の片隅には入れてもらいたいなと思ってます。
“ガワ”だけを変えるのではなく実態を学んで知っていくことが大切
――新年度のはじまりは苦手だったというお話がありましたが、今年の春はいかがでしたか。
山川 今は目の前のことを楽しむ気持ちが強くなっているので、周りの目は以前ほど気にならなくなりました。
今でも、私を指さした子どもをお母さんが「見ちゃダメ」みたいな感じで引っ張っていく場面に遭遇してしまうことはあるんですけど、その対応が「正しい/間違ってる」みたいには思わないっていうか。
――「正しい/間違ってる」ということではない?
山川 複数の方から、「山川さんの障害を知ったことで、昔自分が変な目で見てしまったことを今は反省しているんです」みたいなことを言われたことがあって。
なので、今すぐに理解できなくても、いつか気付く人もいると思えば、それでいいのかなって。私だって、自分がトリーチャー・コリンズ症候群じゃなかったらきっとびっくりすると思いますし、自分自身、人の見た目や雰囲気で、「この人は優しそう」とか「怖そう」って判断しちゃってますし。
“ガワ”だけ変わっても意味がないよね、というのも思うんです。よく言われることですけど、「障害」を「障がい」って書くみたいな。
――「痴呆症」が「認知症」に変わったとか、変化はいろいろありますよね。
山川 もちろん、言葉が変わることで印象が変わるのでそれはとても大事なことなんですけど、同時に、実態を学んで知っていくことがやっぱり大切だと思います。
そういう意味では、自分のことが映画やドラマになったら嬉しいなと思っていて。エンタメが一番、伝わるのは早いと思うので、「こういう障害があるんだ」と知るきっかけになったらいいなと思っています。
夢は口に出したほうがいいと言われたので言ってみました(笑)。
