岸田文雄さんが年末に向けた解散総選挙を見込んで断行した内閣改造人事。赤絨毯の上には、今回辞任に追い込まれた法務副大臣・柿沢未途さんの姿もありました。

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騒ぎを拡大させてしまった記者会見 

 辞任の理由は、今年4月の江東区長選挙で勝利した木村弥生さんに公職選挙法違反となる選挙期間中のネット広告配信を柿沢未途さんがお薦めしたことでした。違法やがな。しかもわざわざ自分から「木村選対に有料広告を提案したけど違法性の認識は無かった」と記者会見をし、騒ぎが拡大してしまいました。

 木村弥生さんは自民党大物政治家・木村勉さんのご息女で、1年前まで京都府選出の衆議院議員(ただし比例復活)として公職選挙法を所管する総務省の大臣政務官を務めておられました。分かりづらい公職選挙法の中でも、珍しく分かりやすい形で「やってはいけません」という禁則をそのまんまやらかした木村弥生さんの蛮勇が許されるはずもなく、起訴され有罪となって失職する前に自ら江東区長辞任に追い込まれてしまいます。そのきっかけを作ったのが柿沢未途さんである以上、引責するのも仕方がないと言えます。何してんだよ。

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 もっとも、本来ならば公職選挙法違反は警視庁が担当するべきところ、わざわざ江東区庁舎や木村さんの自宅にまで家宅捜索に入ったのが東京地検特捜部であったことを考えれば、本来の狙いは木村さんではなくて柿沢さんなんじゃないのという推測が乱舞するのも当然の成り行きと言えます。

 そんなのはまあみんな分かっておって、江東区と言えば俺たちの安倍晋三さんが立ち上げみんなの菅義偉さんが無観客での開催を強行した東京オリンピック開催地の地元・江東区と湾岸地域のあれこれで柿沢さんが何をしてきたのかを少しでも掴んでいれば、絶対に副大臣で入閣なんて話にはなりません。と申しますか、柿沢未途さんに副大臣なんて、誰が見てもマズいと思うんですけどね。

 そもそも、麻布中高で先輩後輩の仲であることをテコに勇退された谷垣禎一さんのルートから自民党に入ってしまう柿沢未途さんは、東京15区での出馬のいきさつも含めて入党を拒否しなければならなかったのは自明でしょう。

「週刊現代」で、柿沢未途さんが東京15区で無所属なのに自民党推薦を得てしまい、東京都連会長である萩生田光一さんがブチ切れている一部始終を小川匡則さんが書いておられますが、これはすべて事実です。

自民党・萩生田光一がブチ切れた! 衆院選「東京15区」で起きたヤバすぎる現実 @moneygendai https://gendai.ismedia.jp/articles/-/88599