11月5日午前1時半頃。まだ多くの人々が行き交う東京・新宿の歌舞伎町。路上に寝転んでいる黒いスーツの男性の頭を鷲掴みにする白い服の女。次の瞬間、女は腕を振り下ろし、こう叫んだ。
「オラァ! ふざけんなぁ! ボケ!」
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警視庁は11月5日、20代の女を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
社会部記者が語る。
「逮捕された女には新宿区歌舞伎町2丁目の路上で同じく20代の男性をカッターナイフで刺した容疑が持たれています。男性は肩付近を刺され出血。命に別状はないようですが、全治10日間の怪我を負いました。男性はホストと見られ、逮捕された女はその客という情報がある」
歌舞伎町ホスト関係者が語る。
刺されたホストは「歌舞伎町では無名の存在」
「刺された男性は23歳。いわゆる"モブホスト(ランキングにも入らない、役職もないホストのこと)"で歌舞伎町では無名の存在です。刺した女は男性より年上。『男のせいで半年間、入院生活を送った』『(このホストに)半年で1800万円を貢いだ』『人生を壊されそうになって許せなくて刺した』と語っているそうです。ホストと客との揉め事はそこそこありますが、ここまで大きなトラブルになるとは……」
深夜の歌舞伎町で発生した殺人未遂事件。現場で何が起きていたのか。
「週刊文春」は事件発生当時の動画を複数入手した。そこには、騒乱の一部始終が収められていた。