ある調査によれば、中学女子でデートをしたことのある人の割合は、およそ3割だそうです。そんなことも話してくれるのであれば、今度のデートではどこに行こうかなとか、何を着ていこうかなといった相談にも、女友達のようにこたえてみればいいのではないかと思います。
そして、子どもが成長していくということは、親に秘密ができるということでもあります。どんなになんでも話してくれる関係でも、それがずっと続くことはまずないです。思春期になり、性的なことにもある程度リアリティーを感じるような年ごろになれば、肝心なところ——子ども自身が個人のプライバシーだと感じること——は隠すでしょう。
ですから、話してくれないことが増えてきたなと感じるようになったら、そのときが、もう一度きちんと性交渉について話題にしたいタイミングだと思います。
「自分のからだに関することを決めるのは自分」と強調
このタイミングで話す内容には、2つ、押さえておいてほしい大事なポイントがあります。
1つ目は、「性交渉の結果として妊娠することがある」というリアルな事実が、お話の中に含まれていてほしいということです。
そしてもう1つは、相手にキスなどを求められても、嫌だと思ったら断っていい、迷うようであれば先のばしにしていい、ということです。もちろん自分もそうしたいと思えば受け入れればいいけれど、断ることもできる。自分のからだに関することを決めるのは自分だ、という点を強調していただければと思います。
幼い娘を性被害からどう守るか
性的な行為は、自分で判断できる年齢になっていれば、相手に求められたとしても受け入れるかどうかは自分が決めることであり、求めるほうは相手の同意を得ないといけないということは、当たり前の理解になってほしいと思いますし、この考え方が少しずつ社会に広がっているようにも感じています。ですが、一方的に性的な衝動を押しつけられるようなできごとが起こりうるのも、また事実です。