税金滞納問題で辞任した神田憲次氏(60)の後任として、新たに財務副大臣に就任した赤澤亮正氏(62)が、祖父から相続した地元ガス会社の株式を資産等報告書に記載しておらず、資産公開法違反の疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。赤澤氏の事務所は「直ちに訂正します」としている。
祖父が社長、会長を務めていたガス会社の株式
「週刊文春」は11月9日発売号で神田氏の税金滞納問題を報じ、11月12日夜配信のオンライン記事で虚偽答弁疑惑、11月13日朝配信のオンライン記事では資産公開法違反疑惑を報道。その後、神田氏は11月13日昼に事実上、更迭された。
後任の財務副大臣に就いたのが、赤澤氏だ。東京大学法学部を卒業後、旧運輸省を経て、2005年の郵政選挙で初当選。鳥取2区の選出で現在当選6回だ。同じ鳥取県が地元の石破茂元幹事長の側近として知られている。
「祖父は自治相などを歴任した赤澤正道氏(1982年没)。大学入学時に祖父の養子に入り、当時の森姓から赤澤姓になりました」(政治部デスク)
赤澤氏の2018年公開の資産等報告書によれば、「米子瓦斯株式会社」(鳥取県米子市)の株式を10万6300株保有していた。米子瓦斯は未上場で、2022年3月期の売上高は約21億円。祖父・正道氏はかつて同社の社長、会長を歴任していた。
ところが、2022年公開の資産等報告書には、米子瓦斯の株式保有が記載されていない。この間に売却したのだろうか。もしくは、保有を続けているにもかからず、記載していなかった場合、資産公開法違反の疑いがある。
「記載が漏れていることを確認しました」
11月18日午前、本人の携帯電話を鳴らした。
――資産等報告書では、米子瓦斯の記載がなくなっています。
「米子瓦斯は私の地元の会社。祖父が2代目の社長だったかで、遺産相続で受け取ったもので株の売買じゃないですよ」
改めて赤澤事務所に事実関係の確認を求めたところ、11月20日午前、以下のように回答した。
「米子瓦斯株式会社の株式は、相続したものであり、相続後は売買することなく、現在まで保有を続けています。なお、令和4年(2022年)の資産等報告書に同株式の記載が漏れていることを確認しましたので、直ちに訂正します」
11月21日(火)12時配信の「週刊文春 電子版」および11月22日(水)発売の「週刊文春」では、新財務副大臣に就任した赤澤氏の別のカネに関する疑惑を複数報じている。
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