過去の税金滞納を認めた神田憲次副大臣(60)が、国会で虚偽答弁をした疑いがあることが、「週刊文春」の取材でわかった。神田氏は国会答弁で、自身が代表取締役を務める事実上の個人会社である「エヌケイソリューション」(名古屋市中区=以下、エヌ社)について、「業務はきちんと行われております」と語っていた。しかし、同社の取締役が「営業実態はない」と「週刊文春」の取材に証言した。

税理士資格を持つ神田憲次財務副大臣(自民党のHPより)

週末には地元のイベントに姿を見せて

週刊文春 電子版」は11月8日、エヌ社が所有するオフィスビルが、税金滞納によって名古屋市栄市税事務所から4度にわたり、土地・建物の差押を受けていたことなどを報道。神田氏は「(支払いを依頼した)友人が忘れていた」などと釈明したが、国会で野党から相次いで追及される事態となっている。

「神田氏は税理士を経て、2012年衆院選に自民党公認で愛知5区から出馬し、初当選。税のプロフェッショナルであるだけでなく、現在は財務副大臣としても、国民に納税をお願いする立場。神田氏を抜擢した岸田文雄首相の任命責任も厳しく問われます」(政治部記者)

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“増税メガネ”と呼ばれる岸田首相 ©︎時事通信社

 与党内からも神田氏の早期辞任を求める声があがるが、「私の立場についての言及は控えたい」と自身の進退について明言を避けている。当の神田氏は今、どうしているのか。

「報道直後には『辞めるつもりはない』と周囲に語っていました。週末の11月11日には清須市内で行われた地元のイベントに姿を見せていた。自分から参加者に声をかけに行くなど、いたって元気な様子でした」(地元関係者)