「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」などのヒット曲で知られ、2014年から日本での活動を休止していたアンジェラ・アキ(46)が、2024年5月から上演される東宝ミュージカル「この世界の片隅に」への音楽制作参加と同時に活動を再開すると発表した。
この10年間、アンジェラはどこで何をしていたのか。「週刊文春」は今年5月、活動休止中のアンジェラ本人から“手紙”を受け取っていた。そこに書かれていた“活動休止の真相”とは――。
(初出:「週刊文春」5月18日号/年齢・肩書きは当時のまま)
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〈拝啓 この手紙読んでいるあなたは どこで何をしているのだろう〉
アンジェラ・アキ(45)自らが作詞・作曲を手掛けた『手紙〜拝啓 十五の君へ〜』が大ヒットしたのは、15年前のことだ。2014年に音楽活動休止を発表した、黒縁眼鏡がトレードマークの歌姫。彼女はいま、どこで何をしているのだろう。
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デビュー前で持ち曲は約100曲
英会話スクール「イーオン」社長の安藝(あき)清とイタリア系アメリカ人の母親のもとに、徳島県板野町で生まれたアンジェラ。ジョージ・ワシントン大学在学中に作詞・作曲を始め、卒業後はライブハウスで歌っていた。彼女に最初に取材した、ライターの内本順一氏が語る。
「25歳頃、日本に帰国。デビュー前にもかかわらず100曲程書き上げていて、どれも完成度が高かった。真面目で芯が強く、質問に『私はそうは思わない』とズバッと答えることもあり、とても新人とは思えなかった」
知名度を上げたのは北海道のラジオ『FMノースウェーブ』。番組制作を手掛けた土橋孝多氏が言う。
「自主製作のアルバムを聴いて度肝を抜かれた。『挫折を知らない人に書ける歌詞じゃない』と。局で毎日のように流しました(笑)。視聴者からのリクエストも増え、札幌でミニライブを開くといつも盛況でした」
05年に『HOME』でメジャーデビューすると、翌年から6年連続でNHK『紅白歌合戦』に出場するなど大ブレイク。08年の『手紙』は25万枚を超えるヒット作となった。プライベートでは音楽ディレクターの濱野太郎氏と結婚。12年には長男を出産した。
しかし――。14年、突如、音楽活動の休止を発表。メディアから姿を消した。