巨人とどのように戦うか
――さて、現在「TOKYOシリーズ2018」真っ只中で、東京を本拠地とするヤクルトと巨人の激突です。かつては、しばしば「巨人戦は特に燃える」という発言を聞きました。やっぱり巨人戦は燃えるものですか?
真中 やっぱり燃えるものですよ。でも、僕らのときは「全国中継があるから目立ちたい」という思いが強かったけど、今の選手はそんな思いは薄れてきているでしょうね。僕としては、同じ東京のチームとして燃えていました。本音を言っちゃえば、野村克也監督を筆頭にひがみみたいな思いはありましたよね。むしろ、宮本とか石井琢朗の方が、今でも「巨人だけには負けない」って思いが強いんじゃないのかな?
――むしろコーチ陣の方が「打倒巨人」に対する思いは強い?
真中 そうでしょうね。でも、それはいいことだと思いますよ。選手が気負いすぎると空回りするけど、首脳陣が「打倒巨人」に燃えるのはチーム全体に闘争心を生み出すことになると思います。今年の巨人戦は注目したいですね。
――真中さんから見て、今年の巨人はどう見ていますか?
真中 開幕戦で菅野智之がまさかのKOを食らったけど、やっぱり彼の安定感はセ・リーグナンバーワンですよ。これに対して、強力ヤクルト打線がどう立ち向かっていくのか? 僕は十分、戦えると思っていましたけど、6日の試合もまさにそうだったでしょ。先制、中押し、ダメ押し。本当に理想的な展開でしたよ。
今年注目している選手とは
――今年のヤクルトで注目している選手はいますか?
真中 オープン戦からずっと出場している廣岡大志には期待したいですね。言い方は悪いけど、小川監督は辛抱強く我慢して使い続けて、彼も期待に応えて開幕スタメンを勝ち取った。そして、開幕シリーズでも結果を出した。僕の場合は、我慢することができずに彼を使い切れなかった。でも、今年は自分の手でしっかりとチャンスをつかんでいるよね。
――7日の試合では5打数5安打ですよ! 今年の廣岡選手は、どこが変わったのですか?
真中 追い込まれている場面では逆方向を意識したり、1アウト3塁の場面では外野を狙った強いスイングをしてみたり、状況に応じたバッティングをできているところに成長を感じますよね。そもそも、彼の魅力はパワーですね。それは練習では補えないもので、彼にはホームランを打てる天性の力があります。あと、彼はバッティングが注目されているけれど、実はスローイングが抜群に安定している選手なんです。これはショートのレギュラーを獲得する上でとても大切なこと。とても期待できますよ。
――では、最後に文春野球の読者の方にメッセージをお願いします!
真中 まずは開幕シリーズで石川雅規が勝って本当によかった。一ヤクルトファンとしてそれは心から思いますね。さて、文春野球読者のみなさん、これから毎回HITボタンをお願いします。目標は1原稿2000HIT。文春野球で毎回、名球会入りを目指します。今年一年、どうぞよろしくお願いします!
構成/長谷川晶一
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