日本文化に馴染むために
「日本は住みやすくてとても好き! 家族も気に入っているよ!」
外国人選手にとっては日本での生活に慣れることも時間がかかる場合があります。遠征先では橘佳祐通訳と積極的に外食にでかけ、お寿司やカニなど日本食を口にするそうです。最近のブームは親子丼だとか。
「日本円の使い方や、道のこともよく聞いてきます。なるべく文化を知るために、他の選手はタクシーを使いたがるところを電車やバスを使って移動するんです」
ロサリオがエルマーノ(スペイン語で兄弟)と親しむ橘通訳によると、日頃の生活から日本文化を知ろうという気持ちが強いということです。
真面目だからこそこれまでの成績には落ち込むこともあったよう……。本人に話を聞くと「シーズンの初めはいつもこんな感じ! 自分の形を探しながらやる段階なのでそれがまだ整っていないんだ!」と明るく答えました。
しかし、「ここ最近は苦しみ、2人でいるときは落ち込んでいました。プレッシャーや責任も感じているようでした」。エルマーノの前では野球のことで頭を悩ませることも……それでもみんなの前では明るく振舞い、チームに元気を与えようと振る舞う。まさにプロフェッショナルです。
野球を離れるとマテオ、ドリスと同じように音楽と踊りが大好きな明るい性格。すぐにウインクをするお茶目さもあります。
日本に馴染もうとし、状態を上げるために悩みながらも練習を工夫し、かつチームを盛り上げようとしている助っ人・ロサリオ。若い選手が多い今、彼の姿勢、行動だけでも阪神にもたらしているものは大きいのではないかと思います。
5ヶ月後、阪神ファンは口をそろえてこう言うはずです。
「ロサリオめっちゃいい助っ人やったな!! 来年も頼むわ!!」って。
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