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佐川喚問の翌日に産経が載せた“男性ホルモン記事”とは何だったのか

どうしても気になった、この記事

2018/03/30
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男性ホルモンと佐川喚問

 そしてクライマックスはこちら。同日の産経の「正論」(オピニオンコラム)。

「『日本型リベラル』の真相は何か」(竹内久美子)。

 そこでは「男性ホルモンの代表格であり、男の魅力を演出する、テストステロン」について語られているのだが、

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《自分は稼ぎが多くない。稼ぎのいい男が女にモテるのはけしからん。自分は男としての魅力に欠け、女が寄り付かない。こういう自分にも「平等」に女を分け与えよ!共産主義、社会主義とは要は女にモテない男にとって、このうえなく心地よい響きを放つ存在なのではないだろうか。》

3月28日 産経新聞「正論」

 ん? 続けて読んでみよう。

《日本に共産主義、社会主義に惹きつけられる人間(特に男)がなぜ多いかだ。それはまず日本人の男が、欧米やアフリカ系の男と比べ、男性ホルモンの代表格であり、男の魅力を演出する、テストステロンのレベルが一般的に低いため、普通は彼らほどには男としての魅力がないからではないだろうか。》

 なんかすごい「正論」きた。衝撃のラストはこちら。

《テストステロンのレベルが比較的低い男は、男の魅力に欠けるし、浮気もしない(浮気したくても女に相手にされない)。この後者の男たちが、共産主義、社会主義にこのうえなく惹かれ、「日本型リベラル」と呼ばれる特有の存在となる可能性がある-それが真相ではないだろうか。》

佐川氏証人喚問 ©杉山拓也/文藝春秋

こういうコラムを掲載する意味を考えてしまう

 現在のリベラルと呼ばれる人たちが「共産主義、社会主義に惹きつけられる人間」なのかは疑問だが、とにかく「日本型リベラル」は男としての魅力がない人らしい(男性と限定してるのも気になるが)。

 佐川喚問の翌日にこういうコラムを掲載する意味を考えてしまう。

 森友学園問題をこれ以上ごちゃごちゃ言い続けたら「男として魅力がない奴と判断する」というメッセージなのだろうか。そんなことは誰もが言われたくないであろう。よし、それではみんなで全力で叫ぼう。

「アベノミクス頑張れ~ 安倍首相頑張れ~」

 いけない、籠池氏が園長だった幼稚園みたいになってしまった。

佐川喚問の翌日に産経が載せた“男性ホルモン記事”とは何だったのか

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