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A 仕事仲間との間に生じる負の感情は、共有するしかない

 僕も会議などで、後輩の粗ばかりを指摘してしまっていたことがありました。こちらはとにかく長い間、真剣にどーにかやってきたもので、組織が大きくなってきて思わず入ってしまいました的な新人に、強めに当たっていた時がありました。これは完全に裏目に出て、僕に悪い報告が一切上がってこなくなってしまったんです。失敗と悩みが会議上に出なくなり、彼らの中で隠蔽するようになってしまったんです。その隠蔽した中の1件が、取り返しのつかないぐらいの事態で表面化し、大問題になりました。これには本当に参って、今でも時々思い出してゾッとするほど会社に迷惑をかけてしまいました。それから僕はまず、自分の今までのやり方を改めました。

 彼らにもきっと僕の粗は見えていたんです。僕が彼らの粗が見えていたように。まず自分が変わらないと相手は変わってくれない、それも部下や後輩なら絶対にこちらから変わらなければ、組織はどんどん硬直化してしまいます。会議で、自分の出来る事、出来ない事、ミスした事、現在進行形で進んでいる事、今考えている事を全部さらけ出すようにしました。彼らもだんだんとさらけ出すようになってくれました。仕事仲間との間に生じる負の感情は、共有するしかないと個人的には思っています。良い事も悪い事も共有できる関係しか課題を作り出すことも、それを解決することも難しいと思っています。「簡単じゃないと思うけれど、努力するので一緒にやってほしいんだ」と話し合ってみてください。こちらの未熟さを指摘してくれるかもしれません、彼らの中にある成長の芽を見つけることが出来るはずです。話し合ってみてください。

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