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 学校の先生もびっくりしてすぐに通報&報告してくれて、「どうします? 今すぐ髪色変えますか?」みたいな話もあったんやけど、ちいはその脅迫犯の言いなりに「はい、じゃあ急いで髪黒くします!」なんてするつもりはなかった。

 そうやっていちいち嫌がらせに屈していたら何もできなくなるし、そういう卑怯なやり方って本当にありえないと思うから。

警察から事情聴取を受け…

 その後、ちいは自宅に来た警察の方から事情聴取を受けたりして……。

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 念のために琉にも数日間は学校を休んでもらって、そばに置いて様子をみてた。

 「脅しに屈しない!」って思いつつ、やっぱり琉のことが心配やったから。

 まあ、結局何ひとつ危害を加えられるようなことはなかったんやけどね。

小学校卒業式の際の琉ちゃろくん

 ブログやSNSでの発信によってたくさんの方に注目していただくようになって以来、炎上にも変に慣れっこになっていたし、なんとなく最初から「これは嫌がらせで実際には何もないやろな」っていう感覚もあったけど、これはさすがにひどいと思った。

 この頃は日本中のみんながアンチ、って思ってたこともあって、小学生のうちは子どもたちをちいが学校まで必ず送ってたし、数ある炎上事件の中でも、この「殺害予告」は結構印象に残ってる。

 でも、こういう事件も結局、ちいのファッションやメイクだけを切り取って観察した方が、「こんな見た目の母親は、子どもに虐待をするに違いない」っていう思い込みをしたことが、事の発端なんやと思う。

©︎山元茂樹/文藝春秋

 そんなふうに捉えるのなんて、ごく一部の方かもしれんけどね。

 ちいがもし、コンサバで好感度の高い、いわゆるママっぽい見た目をしていたら起きなかったことちゃうかな、なんて思ったりもする。

 でも、それでもやっぱりちいは本音で生きていたいし、自分がなりたかった理想のママでいたい。