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同じ業界で営業職からマーケティング職へ

 ここでは、キャリアブレイクを経て、就職活動を行い転職していった人たちの就職活動エピソードを紹介します。縁や人づてで就職したのではなく、転職サイトや求人サイトを駆使して、採用面接を受けた人たちです。もちろん苦労もあったのですが、乗り越えた結果の、いろんな思いを教えてくれました。

「カジュアル面談や面接を通じて、キャリアブレイク中のことは聞かれたものの、8割以上は前職での経験に時間が割かれました。転職活動する前から、キャリアの空白は良くないと勝手に想像して怖おじ気け づいていた自分、もったいないし偏見だったように思います。キャリアブレイク中に『何をしていたか』よりも、離職期間を設けることを選んだ『気持ちや考えの変化』の方が大事だったし、前職経験のことがきちんと言語化できていれば問題なかったです。あとは、企業や部署との相性でしかないかなと最終的に思います。結果的に、前職と同業界の異職種で、正社員として働くことを選びました」

 キャリアの空白について、気にする人事の方や転職エージェントの方もいるようですが、このエピソードから分かるのは、結局重視されたのは、今はどういう気持ちで何ができるのか、という点だったということです。結果的に、人材業界の営業だったこの方は、同じ人材業界のマーケティング職への転職となりました。キャリアブレイクして落ち着いて考えた結果として、人材業界を辞めた理由、人材業界に戻る決意をした理由、人材業界で活躍できること、などが明確になったようです。

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©AFLO

ワーキング・ホリデーを経て転職

「『正直、社会に戻ることが怖い』キャリアブレイク中そう思っていました。けれど何か物足りなくて、自分は何も成し遂げていないんじゃないかと焦って、転職活動をしていました。その中で、『どうして辞めたんですか』『この辞めてからの期間は何をしていたんですか』など、全ての質問が怖くてたまらなかったです。その中で何をしたのか、何を得たのか、ゆっくりと話していくと、頷いて話を聞いて『そうだったんですね、いいですね』と言ってくださる人事の方も入れば、『もし、次に同じように何か別のことをしたくなって他に行かないか心配になっちゃいます』と皮肉を言われたこともありました」

 この方はキャリアブレイクの期間、カナダへワーキング・ホリデーにいっていました。転職活動を始めた当初は、その期間を過小評価してしまっていて、面接の質問が怖かったそうです。ただ、理解のある人事の方や自分との対話の中で、説明できるようになっていきました。