現在、FMヨコハマ朝の帯番組「Lovely Day♡」(月~木、9時~12時)でDJを務める、ラジオパーソナリティの近藤さや香さん(39)。アイドルグループ・SDN48の一期生として活動した後、2012年からフリーアナウンサーに転身した。プライベートではシングルマザーとして8歳男児を育てる母親でもあり、子育て世代から厚い支持を集めている。

 そんな近藤さんは息子が0歳児の時、「仕事」と「子育て」の板挟みとなり、大ピンチを迎えたという。3月23日発売の近藤さんの著書『しあわせ護心術』(ワニブックス)を一部抜粋して紹介する。

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「保育園落ちた、日本死ね!!!」

 匿名ブログで浮き彫りになった待機児童問題から8年。報告される待機児童の数字だけ見ると大幅に減少して改善しているように見えるけど、命を預かる保育施設がドカドカできて即解決、という問題でもないことは想像にたやすいですよね。保育士不足や隠れ待機児童、と次々と課題が見えてくる世の中ですが、私もご多分に漏れず保育園問題でたくさん泣かされました。いわゆる“保活”ですね。

アイドルからフリーアナウンサーに2012年に転身した近藤さや香さん ©︎文藝春秋

0歳児から全員がライバル

 私は朝9時からの生放送に出演していますが、最低でも1時間以上まえにはスタジオに着いていなくてはならないため、(1)早朝から開園している保育園を探すか、(2)毎朝送ってくれるシッターを探すか、(3)職場の近くで探すか、が選択肢でした。

 東京の認可保育施設は区で分かれているので、複数区に申し込むことはできません。そして優先順位はポイント制。いかに保育を必要としているか証明するポイントを1点でも多く集めるために奔走します。0歳児から全員がライバルって…。

 そして民間の運営する園はそれぞれ独自のルールを設けているので、見学や申し込みの情報収集も必要になります。ここでは番組プロデューサーに協力してもらいました。ある朝9時から早い者順で電話受付をする園につながるまでかけまくる、というものでした。9時はオンエアでリスナーの皆様に朝のご挨拶をしていますからね。大昔の「チケットぴあ」かと思いました。