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 その21巻の中に、日本の統一教会が所有している不動産のリストがある。1ページがひとつの物件に充てられ、土地+建物が68件。土地だけのものが12件。合計80件が記載されている。土地+建物は大半が全国各地の教会で、ほかは研修所などだ。土地は霊園のほか、空き地とされているものが多い。

2013世界公的資産白書(総覧)

資金源は「Donation(献金)」

 最初のページに載っているのは、渋谷区松濤にある日本統一教会の本部だ。土地の面積や取得年月日の1971年2月26日は、不動産登記と一致する。取得金額は36億8282万円。資金源は「Donation(献金)」。この資料が作られた2013年時点での市場価格は、19億9435万3063円とされている。

 各ページに記載された主な項目を日本語に訳し、表を作成。80件を合計すると、取得時の金額は175億5560万8円。2013年時点の市場価格の合計は、119億7347万7093円となった(ハワイの4件については、購入時、2013年とも、2013年のレート・1ドル=105円として計算)。

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日本の統一教会本部(『世界公的資産白書』より)

 統一教会に、保有資産の名義変更や売却を行なう予定の有無、および「指定宗教法人」に指定されたことについて聞くと、広報部は次のように回答した。

「(名義変更や売却について)現在の所、その予定はございません。(指定宗教法人に指定されたことについては)文科省の指示に従い、不動産の処分前の届け出や3カ月ごとの財産目録の提出等を励行して参ります」

週刊文春電子版」では『世界公的資産白書』について詳報。『白書』に記された80件の物件について、所在地、土地・建物の面積、取得時の金額と2013年時点の市場価格などの不動産情報を公開する。また統一教会の資産保全における問題点についても解説している。

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