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聖子のデビュー曲「裸足の季節」は作詞・三浦徳子(1949~2023)、作曲・小田裕一郎(1950~2018)。全曲が2人の手による8月に出たデビューアルバム『SQUALL』の1曲目は「~南太平洋~サンバの香り」。コンセプトは“トロピカル”だった。
アイドルにしては珍しかった松田聖子の歌声
後に聖子と不動のコンビを組むようになる作詞家の松本隆(1949~)は、彼女の歌を聴いた時の印象をやはり筆者の取材でこう言った。「コニー・フランシスみたいな感じがしたの。ポップで声がベタッとしてない。音符がぴょんぴょん跳ねているような感じ。アイドルにしては珍しかった」
百恵は80年10月5日、日本武道館で静かにマイクを置いて舞台を去った。その日は、聖子が自身初のシングルチャート1位を獲得した3枚目のシングル「風は秋色」が発売された4日後だった。
若松は、聖子のプロデュースで意図していたことを「音楽性と文学性」と言った。それが形になるのは翌81年まで待たなければいけない。