松田聖子は、1980年に「裸足の季節」でデビューし、現在も第一線で活躍する日本の歌手である。デビュー後、数々のヒット曲を世に送り出し、「赤いスイートピー」など24曲連続でオリコンのヒットチャート1位を獲得した記録を持つ。
デビュー当初、松田聖子は山口百恵のように「引退、結婚という道をたどる」と語っていた。実際、1985年に23歳で俳優の神田正輝と結婚すると主婦業に専念するつもりで休業した。しかし、家で一人コンサートのビデオを見ていた時に「歌わなくちゃ」と思い直し、約2年間の休業を経てステージに復帰。その後も安定した人気を保った。
1988年には全米進出に挑戦。ニューヨークに拠点を移し、2年近くの準備期間を経て1990年にアルバム『Seiko』でデビューを果たした。ビルボードチャートで最高54位を記録するも、「初めての挫折」と後に振り返っている。その後も1996年には2度目の全米進出を試みた。
一方、1992年からは自作の歌詞を書き始め、セルフプロデュースを行うようになった。1999年には娘の沙也加が芸能界入りし、のちに「神田沙也加」として主にミュージカル俳優として活躍。2021年に沙也加を失うという悲しみに見舞われるも、4か月後にはステージに復帰し、現在も歌手活動を続けている。
その音楽性は、80年代のアイドルブームを牽引したポップスから、90年代以降のバラードやセルフプロデュースによる多彩な表現まで幅広い。時代ごとに新たな挑戦を続け、世代を超えて多くのファンに愛されてきた。近年はジャズやカバーアルバムにも取り組み、コンサートツアーも精力的に開催。デビュー45周年を迎えた今も、松田聖子は日本の音楽シーンに大きな影響を与え続けている。



