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「彼女の人生と並走し、その体温を身近に感じてみたくなった」
取調室での多々羅と杏、予告の冒頭でも印象的な泣き崩れる杏を多々羅が抱きかかえる様子…。場面写真では杏の過酷な暮らしを映すシーンも多い。
その一方で、入江監督は、杏の穏やかな表情も映し出した。
「たしかに彼女の人生は過酷といえます。と同時に、彼女にも楽しく豊かな時間はあったにちがいない。そう考えたとき、彼女の人生と並走し、その体温を身近に感じてみたくなったんです」
介護の仕事に携わった老人ホームや、多々羅や桐野と3人で行ったラーメン屋のシーンでは笑顔が見られ、彼女の生き生きとした瞬間が捉えられている。