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 続く記者が、小島氏がカイロ大学に声明を出してもらってはどうかと提案をした3日後に実際に声明文が出されたことを指摘すると、小池都知事は声を出して笑い「そもそも私自身の卒業というファクトがある」と記者に語りかけるように答えた。

 しかし「知事サイドから働きかけたことはあるか」と問われると、落としていた視線を上げて、やや首を傾げ一拍間を置く。この質問が、小池氏にとってネガティブなものだったのだろう。

 それでも、「(声明は)大学当局の意思のもとで発出されている」と落ち着いて回答した。小島氏に相談した事実があるかという質問にはむすっとした表情を見せ、「困っているという相談ではなく」と念を押すように語尾を強めたうえで、「皆さんが疑念を作られて、それに対して対応すべきだというふうに思っておりました」と、遠回しに相談の事実は認めた。

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 だが、小島氏からカイロ大学に声明文を出すように頼んだ方がいいのではという話があったのかと聞かれると、口調が冷たく突き放すように一変し、頷きながら「あまり鮮明に覚えていませんね」と述べた。

©文藝春秋

真っすぐに答えなかった“不都合な質問”

 その後も、自らが関わったのかという質問には真っすぐに答えず、はぐらかすような回答が続いた。依頼した事実があるかどうかという問いには「ある」「ない」の二択で答えられるはずだが、「何を証明してもらうかという話であるならば」とポイントをずらして、鋭い視線で口元をしっかり結びながら頬を上げ、作り笑いをして見せた。

 学歴疑惑について多くの人に相談を行い、様々な意見をもらっていたと明かしたが、小池都知事自身がカイロ大に対応を依頼することはあったかという質問には「あった」とも「なかった」とも答えず、卒業を証明するのはカイロ大の領分だと繰り返し、口元をへの字に結んだ。

 7日後の19日の会見でも、カイロ大学の声明文について小島氏から発案はあったのか、発出をカイロ大側に依頼したかと問われたが、小池都知事は前回以上に素っ気なく、少々面倒くさそうな様子で、前回と同じ説明を繰り返した。