1ページ目から読む
6/6ページ目

証拠を提示しながらSOSを出す

これは裁判や調停に限らず、周囲にSOSを出す時のポイントでもあります。

モラハラやDVなどでつらい思いをしている場合、言葉で言うだけでは伝わらなくても、写真、音声、録画があると、相手の異常さや危険度がすぐに伝わります。SOSを受ける側も、「ここまで怒鳴っている人は危険だから、すぐに離れた方がいい」といった具体的なアドバイスをすることができます。

深刻な状況の人ほど、「これでは離婚できない」と一人で抱え込んで悩みがちですが、Aさんのように諦めずにSOSを出し続けていると、道が見つかることもあります。

ADVERTISEMENT

特に子どもがいる場合は学校生活や将来に影響することもあるので、現状を打破するために一歩を踏み出してみましょう。

堀井 亜生(ほりい・あおい)
弁護士
北海道札幌市出身、中央大学法学部卒。堀井亜生法律事務所代表。第一東京弁護士会所属。離婚問題に特に詳しく、取り扱った離婚事例は2000件超。豊富な経験と事例分析をもとに多くの案件を解決へ導いており、男女問わず全国からの依頼を受けている。また、相続問題、医療問題にも詳しい。「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)をはじめ、テレビやラジオへの出演も多数。執筆活動も精力的に行っており、著書に『ブラック彼氏』(毎日新聞出版)、『モラハラ夫と食洗機 弁護士が教える15の離婚事例と戦い方』(小学館)など。