11月6日(日)放送の『アッコにおまかせ!』(TBS系列)で約4年7カ月ぶりに芸能界に復帰したタレントの春香クリスティーン(30)。「日英独仏の言葉を操るマルチリンガル」「選挙と政治が大好き」「片付けが苦手で汚部屋に住んでいる」などユニークなキャラクターでブレイクしたが、2018年3月末に芸能活動を休止。同年12月には結婚が報じられ、表舞台から姿を消していた。
海外への留学、沖縄への移住、派遣社員としての勤務……以前と生活は一変した。中でも大きかった出来事は結婚と出産だ。休業していた4年7カ月の間の心境の変化とは。「週刊文春」の取材に、春香クリスティーンが語った。(全2回中の第2回/第1回から続く)
◆◆◆
コールセンターで勤務する傍ら、通訳学校に通い始めた
——結婚後は、派遣会社に登録して、多言語のコールセンターで勤務していたと。クリスさんは元々英語もドイツ語もネイティブレベルで話せます。仕事は難なくこなせたんじゃないでしょうか。
春香クリスティーン(以下、クリス) 全然そうでもなくて。「喋れること」と「通訳すること」って全く異なる能力なんですよね。私は確かに外国語は喋れたけど、「通訳」の能力はなかった。だから、コールセンターで勤務する傍ら、通訳学校に通い始めたんです。
——すごい行動力ですね(笑)。
クリス ドイツ語の通訳コースを探していたんですが、いいものがなかった。やはり通訳のメインは「日・英」なんですよ。私は英語は母語ではないんですけど、まずは「通訳」の考え方自体を学べば、ドイツ語にも応用できるかなと思って、そこの門を叩きました。
——通訳学校ではどのようなことを勉強したのでしょうか。
クリス 私が通っていたのは「逐次」のコース。話者が1~2分のセンテンスを喋った後、まとめて翻訳して伝えるスタイルの通訳です。英語ができるのはある程度は当たり前で、大切なのはそれ以外の部分。例えば、安保関連の会話だったり、円安とか経済の会話、それ以外でも、ジャンルと分野ごとに専門用語ってありますよね。それらの前提知識がないと通訳はできません。学校では、そういう知識の「予習法」を身につけます。メモの取り方やリテンション(記憶の保持)なども勉強しましたね。この勉強ものめり込んでしまい、学校には1年以上、通っていました。
——かなり上達されたのでは。
クリス でも、進級がなかなかできなくて……。私が通っていた学校では、「逐次通訳」で1から4までレベルごとにクラスがあって、その後に「同時通訳」になるんですけど、2から3に行くハードルが結構高かった。だから私は同時通訳は学んでいません。でも憧れはあるので、今でも通訳学校の友達とオンラインで自主勉強会みたいなものを開いて、独自で同時通訳の勉強みたいなものはやっているんです。
この通訳学校でできた友人に誘われて、転職もしました。2020年4月にコールセンターを辞めて、別の会社に移りました。
OLとして働きながら妊娠、そして出産
——次の会社ではどんなお仕事をされたのでしょうか。