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「この名前で生まれなきゃよかった」「両親に改名を相談して…」アナウンサー・金井憧れ(32)が名前で葛藤した過去

金井憧れインタビュー#1

2024/06/15

genre : エンタメ, 芸能

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大学入学後、「いい名前だね」と言われることが増加

――ご両親とはどんな話し合いを?

金井 その前から悩んで考えていたことも知っていたので、「ごめんね。だったら考えていこうか」と。結局、話し合いの中で、両親が本当に大切に思って付けてくれた名前なんだという思いが伝わってきて申し訳なく思ったのが、改名を踏みとどまった大きな理由です。

 とはいえ、「オッケー、今日からしっかりこの名前で生きていくね!」という感じではもちろんなくて。次の日には「やっぱり変えたい」となってまた会議して思いとどまって。「この名前で良かった」という日もあったし、「やっぱり嫌!」という日もあり、それを繰り返して大きくなっていった感じでした。

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――今でも、名前に対して思いが揺れることはありますか。

金井 大学に入ってからはだいぶなくなってきました。「いい名前だね」と言われることが増えましたし、すぐ名前を覚えてもらえることがどれほどラッキーなことなのかと、改めて感じました。これは、まさに話し合いの中で両親がよく言ってくれていたことで、そのとおりだったなと思います。

 大学は人の数も全然違いましたし、本当にいろんな人たちがいて、それまで小さな世界で生きていたことで自分の名前が目立ってしまっただけなんだな、と思えたんです。

 

「男の子だったらどんな名前にしてた?」と父に聞いてみたら…

――その後、就職活動での反応はどうでしたか。

金井 大体、一次面接は名前のことだけで終わりでしたね。

――面接官と名前の話で盛り上がる?

金井 そうですね。ひとしきりそれで盛り上がって一次が終わってしまうので、「名前だけで終わっていいのか? 何も言ってないぞ、今日」みたいな(笑)。

「普通の名前だったらもっと他のことをアピールできたのに」と思ったこともありますが、でも、それよりもやっぱり、空気が和むんですよね。ファーストクエスチョンで空気がよくなって、じゃあ次、となることが圧倒的に多かったので、良かったと思います。

――金井さんは、ごきょうだいはいらっしゃるのでしょうか。

金井 まさに、自己紹介で名前について聞かれるときは大体、きょうだいのことも聞かれます。他のきょうだいはどんな名前なのか知りたくなるんでしょうね(笑)。