文春オンライン

肝胆膵がんは病院選びが命を救うこともある――「症例数」と「技術力」がポイント

2018/09/06
note

ポイントは技術力

 肝胆膵がん手術では症例数に加えて、もう一つ見極めてほしいことがある。それは、「どれだけ高度な技術力を持っているか」だ。実は肝胆膵がんでは、「うちでは切れない」と主治医から言われた症例でも、別の病院に行ったら、「当院なら手術ができます」ということがよくあるのだ。

 もちろん、どんな症例でも当てはまるものではないが、筆者はある肝胆膵外科医から、膵がんが進行して『余命3ヵ月』と言われた患者が、その病院では手術をすることができて、10年以上元気でいるケースがあると聞いたことがある。もし前の病院であきらめていたら、その人の命はそこで終わっていたかもしれない。

©iStock.com

 肝胆膵がんの患者で、これから受けようとする手術が高難度手術に当てはまる場合はぜひ、これらの手術の症例数が豊富かどうか、さらに、その病院の手術の合併症率や死亡率などが全国平均に比べて低いかどうかを確かめてほしい。

ADVERTISEMENT

 その慎重さが、あなたの命を救うことにつながるはずだ。

出典:文春ムック「有力医師が推薦する がん手術の名医107人」(2016年8月18日発売)

肝胆膵がんは病院選びが命を救うこともある――「症例数」と「技術力」がポイント

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー